ジャズベースの口説き方

ジャズベースとjaco pastoriusをこよなく愛する、Webライターによる改造日記。ジャズベースから好かれる男になるためのモテテクhow toを面白おかしく、真面目に発信していきます。※女性ではなくジャズベースからモテるためのブログです。

ラブストーリーは突然に!?〜Jaco Pastoriusとの出会い〜

さて、
挨拶でも触れましたが、ベースをやっている人ならば知らない人はいないといっても過言ではないJaco Pastorius

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オーラが違います。

Jacoについては数々のブログで紹介されていますが、それくらい触れなければならないほどエレクトリックベース界に革命を起こした異端児なのです。

今回はそんな彼との私の出会いを書きたいと思います。
  • 何故、ジャズベースバカになったのか
  • ジャコにそこまで執着する理由
  • 改造の道へどうやって足を踏み入れたのか
そんな事をなんとなく記しておきたかったのです。


Jacoの詳細については後々またエントリーをあげます。
今回は改造、豆知識には関係のないものですので、読み飛ばして頂いても大丈夫です!

では、

ちょっと変わった彼との出会いについて


それまでの15年間、音楽なんて尾崎豊と小学校の音楽の授業で習ったリコーダーくらいしか知らなかった私は
高校入学からモテるために(この頃は女性から)無謀にも楽器を始めるぞ!と意気込んでおりました。

たまたま、部活見学で意気投合した友人とバンドを組むことになり、「顔がベース」という事でベースを持たされました。(※顔は人間です)

雑誌やネット、YouTubeを使って
ベースとは一体なんなのか、と調べているうちにMichael Manringというベーシストを見つけます。
彼はステージに1人で立ち、こそこそとベースをいじっては雑音のような音をずっと鳴らしています。

なんじゃこりゃ、と思っているうちに彼がドラムのビートをベースで再現している事に気づきました。

動画の片隅には''Teen Town''

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変な曲だなあ、
しかし段々と曲が作られていくストーリー性に私は気づくと夢中になっていました。

時々、歓声がわいていますが、私にはさっぱり分かりません。

すると突然速弾きをはじめたのです!

ベースってバンドで目立たない楽器じゃないのか!!!

私はその速さよりもメロディの美しさに釘付けになりました。
終盤になるつれ音の洪水に溺れ、溺死しかけました。
情報が多すぎて完全に思考は停止しました。

なんだこれは・・・

そんな衝撃体験のあと、teen townを検索すると先程のMichael Manringとは違うJaco Pastoriusという名が・・・

原曲となるWeather ReportのTeen Town

訳が分からぬまま、原曲となるWeather Reportのteen townを聴きました。イントロが流れると「あ、これをベース1本で再現してたのか〜たまげたなあ〜」となり、
シンセなのかベースなのか分からない低い音が凄い速さで駆け回っています。

圧倒される内に曲は終わり、通学時間に何度も何度も聴きました。

しかし、何を思ったのか私は原曲ではなくMichael Manringの演奏するteen townをコピーしはじめ、ベースを叩く練習をするという訳の分からぬ事を始めます。
ルーパー(音を録音し、その場で再生できる優れモノ)なんぞ持っていない私はトントコッタッタトントコッタ タッタ・・・と虚しく鳴らすのみ。

ベースを叩く楽しさも束の間、「こんなのベースじゃない!」
そうこうしているうちに
次第にこの曲を作ったJaco Pastoriusという男が気になり、
使っているベースはなんなんだ、
どんな人なんだ、
と調べました。

John Francis Anthony PastoriusIII


すると現れたのは

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そう、Jacoの代名詞ピックガードを外した姿のボロボロなfender jazz bass

カッコイイ!!!!!

当時は細かいスペックなど見ても、何がなんだか分かりませんでしたが、とにかく!

一瞬で惚れました

少女漫画並の展開です。

とりあえず、これが''フレットレスとかいうやつ''だと分かったので、

これだ!!と思い立ち、初めて買ったベース

(高校入学後にハードロック好きな友人に「こいつを持ってたらクールだぜ」と言われるがまま買ったB.C RICHのWarrockというトゲトゲしたベース)
のフレットを見様見真似で抜いてみました。

初めての改造

弦の交換すらした事のない私はネックを外すのも一苦労・・・
とりあえず、ネットで見たとおり

フレットをアイロンで温めて、
ナイフでバンバン抜いて、
パテで適当に埋めて、
ヤスリがけして・・・

今思うと本当に酷い加工作業です。
しかし、当時の私はいても立ってもいられずに、一心不乱にフレットレス化したベースを組み立て、

プォーーーン

と鳴らしました。
おお!!出来はともかく苦労した結果が出たことに感動。

この時点でベース改造の面白さにハマります。

しばらく弾いてみますが、
でもなんだか思っていたのと違う・・・。
曲に合わせて弾いてもなんかズレてる・・・。
弾きにくい・・・。

そりゃフレッテッドの時のポジションで弾いているからフラットして当たり前です。 
ましてやベースをはじめて1年も経たないんだからまともに曲なんて弾けません。
ナットもそのまま上がった弦高は弾きにくい事この上ない。

音もマヌケです。見た目はトゲトゲしてるくせに・・・。
一気に後悔しはじめます。

すっかりフレットレスに打ちのめされ、ベースマガジンをペラペラと捲っていました。

Jaco特集号を読んでいると憧れのjazz bassが載っていました。やっぱりかっこいい・・・。

あ、もしかしてこのベース買ったらあんな音が出るのか!
(     出   ま   せ   ん  !    )

しかしながら、運命というのは本当に恐ろしいもので
見計らったかのようなタイミングで楽器屋さんのお正月セールの広告が・・・!

しかもお目当てのfender jazz bassを見つけます。

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ギャアアアア安いいいい!!!
セール特価で4万でした。

確信しました。
"こいつは俺を呼んでいる"  

私は知り合いの掃除屋バイト(この頃から掃除屋さんだった)に飛び込みで入り
5万円を握りしめ、楽器屋さんのお正月セールに深夜から並びました。
(※深夜から並ぶ行為はお店にとっても迷惑になるのでやめましょう。現在は禁止されています!)

1月の極寒の中、夜明けを迎え7番目に並んでいた私は開店と共に店に入るなり店員さんを捕まえ

Fender japan JB62 73USモデルを下さい!!」

(夜中必死に呪文のように唱え暗記しました。JBが何の事なのか62という謎の数字も分かっていません。)

と叫びました。

試奏なんて言葉も知らない無垢な少年は買ったベースを手に、店を後にすると全力疾走で帰宅。

ワクワクしながらケースから取り出し、とりあえずピックガードを外すのでした・・・

これがJaco Pastoriusとの出会いです。

ここからジャズベースの沼へと深く浸かってゆくとは知らず・・・。

そして、レリックの闇に落ちます。
それはまた他のエントリーで・・・。