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ジャズベースの口説き方

ジャズベースとjaco pastoriusをこよなく愛する、新人Webライターによる改造日記。ジャズベースから好かれる男になるためのモテテクhow toを面白おかしく、真面目に発信していきます。※女性ではなくジャズベースからモテるためのブログです。

ジャズベは筋肉で抱け!〜アドリアンとDean Brown liveレポ〜

世間では細マッチョだかが理想とされる価値観もあるようですが、 ジャズベースはゴリゴリのマッチョが好きみたいです。 最近たるんだ生活を送る私にとって、先日は喝を入れられる思いでした。

このブログを閲覧してくださる方々はもうご存知かと思われますが、 世界最高峰のベーシストHadrien Feraud(アドリアン フェロー) この写真はまだ第二形態くらいですかね。

現在はアクション俳優なんて言われても納得の鍛え抜かれたボディ!

”ジャコの再来”なんて言われていますが、彼は本当に優れたベーシストで、現代のベースに革命を起こすプレイヤーです。 正確なピッキング、知的なフレージング、卓越したコードボイシング、どれをとっても一流です。

彼の代名詞でもあるkensmith(ケンスミス)のburner(バーナー)はシグネチャーモデルとして再び人気に火がつきましたが、そりゃあんなプレイを見せられたら欲しくもなります。 かくいう私もジャズベース意外で狙っている唯一のベースであります。

元々はkensmithの中でも廉価モデルに位置していて、マテリアルはkensmithUSA、組み込みは日本国内だったそうです。

hadrienの使用していたモデルはそんなburnerシリーズの中でも上位ランクに当たり、全行程USAで行われたモデルだそうで。シグネチャーはそれとはまた違う仕様のようですが、他のランクのburnerに比べて中々市場には出回りませんね。

リアピックアップの位置が70年代のジャズベースと同じということで、私は71年製の ジャズベースを購入しましたが、やはりボディ形状などの優れたデザイン性との相性はkensmith、 独特な出音をします。 ケロケロサウンドともまた違う、ブリブリとしたサウンドはバンドアンサンブルでも気持ちよく抜ける印象。

彼はburnerにフィンガーランプを取り付け ピッキングの安定性の向上を図っています。 このフィンガーランプ、Tribal TechやAllan Holdsworthでの演奏で有名なフレットレスベーシストGary Willis(ゲイリーウィリス)などが使用していたことでも注目され、現在では多くのベーシストが使用していますが、 現状ピッキングで悩んでいる方にはオススメのパーツです。

指が深く入り込まないので安定したピッキングが可能になり、必然的に音粒が揃います。 東急ハンズなどにある木ハガキを使って、自作も簡単にできるので、是非チャレンジしてみてくださいね。

あくまでも補助的な役割なので、身体で良いピッキングを覚えるために使う、という感覚で使用されると良いと思います。

私はこういった所に、Jacoとの共通点を感じてしまいました。 Jacoがライン入りのフレットレスを使って、プレイアビリティの向上を図ったように、 Hadrienもフィンガーランプでプレイアビリティをよりよいものにしています。

HadrienはJacoの影響を恐れ、フレッテッドを敢えて使っているという発言を目にしたことがありますが、完全にJacoを消化しているトッププレイヤーです。

Jacoを弾くHadrien Feraud

teen town


Hadrien Feraud :Teen Town ( Musikmesse Frankfurt 2011 )

Federico Malaman(フェデリコ マラマン)とのcontinuum 0:24〜0:30のコードワークがずば抜けたセンスで、即興でこのコードを入れてくるhadrienはまさに天才です。


Jamming around "Continuum" @ Namm 2014 "H.Feraud & F.Malaman"

またteen townですが、これは晩年のJacoとの共演で有名なギタリストBireli Lagrene(ビレリ ラグレーン)と若かりし頃のhadrien Jaco関連のプレイヤーにはもれなくbireliがついてきます。 演奏は0:44から


Biréli Lagrène - Hadrien Ferraud

HAVONA コードプレイが光ります。


POLUMA "Havona"

Port Of Entry 頭から凄まじいソロをかましています。なんだこれって感じですけど、hadrienはこれが平常運転。


The Zawinul Legacy Band * Hadrien Feraud's bass solo;Port Of Entry

Invitation Jacoと同じくよく手元を弄るのもhadrienの癖です。トーンへの強い拘りが伺えます。同一弦4フィンガーの粒立ちの良さに思わずニヤけてしまいます。一音一音がJaco以上に明確な出音なのもhadrienのサウンド。


"Invitation" Hadrien Feraud, Peter Erskine & John Beasley - Jazz Cover

Punk Jazz


HADRIEN FERAUD playing Punk Jazz " WEATHER REPORT TRIBUTE "

恐ろしいピッキングテクニックです。 Jaco譲りの16分は人間の限界を超えてます。

Hadrienは同じフランス人ベーシスト、Dominique Di Piazza(ドミニク ディ ピアッツァ)


Hadrien Feraud and D. di Piazza at thomann.de Bass Day 2015 /1

に師事していたことでも有名ですが、Dominiqueの代名詞でもある4フィンガーピッキングアルペジオもHadrienは体得しています。

本当にハイブリッドフュージョンプレイヤーといった感じで、今では引っ張りだこの売れっ子ベーシストです。 12月の上原ひろみグループもAnthony Jackson(アンソニージャクソン)の代打でHadrienが抜擢されました。

さて、前置きが長くなりましたが、そろそろ本題へ

今回は少し普段と異なるエントリー内容です。 ライブレポートをしてみたいなぁ、と思ったのでお付き合いくださいませ。

というわけで行って参りました。

Dean Brown Japan Tour2016

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私は9月24日の土曜日2ndを観に行ったのですが、 dean brownは高校生の頃にどハマりしていたギタリストです。 デビューアルバム『Here』は未だにヘビロテするくらい好きなアルバムです。 丁度Sanboneやbrecker brothersにハマっていた頃に友人に貸してもらい、 Don Alias、Bill EvansMarcus Miller、Chiristian McBride、という錚々たるメンツに”なんて豪華なメンバーなんだ!”と感動しながら聴いていました。

今回はそのdean brown groupにhadrien feraudを加えて来るということで急いで予約しました。

以下、フレットレスベーシスト織原良次さんの推薦コメントより

ディーン・ブラウン・グループでアドリアン・フェロー(b)が来日します。彼の登場は、エレクトリック・ベース界に大きなインパクトを与えました。彼の奏法は、近年さらに凄みを増し、2015年の最新作『Born in the 80's』は、マニアックでテクニック過多に陥りやすい凡ベーシストのリーダー・アルバムとは違う次元に彼が登りつめたことを証明しています。もちろん本公演の主役はリーダーのディーン・ブラウン。デヴィッド・サンボーンマーカス・ミラーの右腕として活躍した確かなテクニックとユーモラスなパフォーマンスが持ち味の素晴らしいギタリストです。マーヴィン・スミッティ・スミス(ds)もジョージ・シアリング・トリオやスティーヴ・コールマン・グループなど第一線で活躍するドラムの名手です。アドリアンはディーン・ブラウンの最新作『UNFINISHED BUSINESS』に参加しながら、彼を擁しての来日公演は初。ディーン・ブラウン・グループ、必見です。

これは絶対に見なければならないと、全身の細胞がざわざわしていたので仕事が終わるなり駆け足で東京駅へ向かいました。

丸の内のコットンクラブはなんだか気持ちが高揚します。 早めに着いたので、hadrienの目の前の席を確保できました。

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登場までの間、いつもどうして良いかわからず、 先日の櫻井哲夫ジャコトリビュートの時はウィスキーを演奏前に飲み干してしまい、微妙な思いをしたので、今回はビールにしました。 ステージの写真を撮ったり、なんだかんだで時間は流れて遂に登場。

ギターを持った瞬間に「うわ、dean brownだ!!!」というオーラが! 最初のカッティングでもう気を失いかけました。 一人で弾いているのにグルーヴが凄いんですよ。 密度が濃いというか…。

独特なフォームで、肘ごと動かすカッティングは目の前で見ても不思議でした。

ジミヘンのようなワウの効いたカッティングから1曲目 Lucky Number9へ 最新アルバム『RoLaJaFuFu』を中心としたセットリストでした。 MCでdeanが曲名を丁寧に紹介していたのが印象的でした。 セットリストはほとんどトラック順で演奏されました。

  1. Lucky Number9

  2. Lampshade

  3. Pinky

  4. Old Solders

  5. Baby,What you want me to do

  6. Philly man

  7. Freedom song

  8. Just do it

Lucky Number9

7拍子のメインテーマでグッと引きずり込まれます。 ジャジーな展開でのhadrienのピッキングが自由自在で、ネック上でピッキングしていたかと思えば、親指、中指、人差し指指の3フィンガーでミュート気味に切り替えたり、表情を 巧みに変えて抑揚をつけていました。 deanのソロはチョーキングを織り交ぜたロックなフレージングが絶妙にハマっていました。

Lumpshade

キャッチーなメインリフからカッティングまで、まさにdeanという感じでした。 彼は本当に消音で映像だけ見たらド下手くそにも見えそうなカッティングフォームで、キレッキレのグルーヴィーなリズムを生み出すので見ている方は不思議でなりません。 gerryのピアノソロ中のフィルでhadrienが小技を見せてくるのでベースばかり見てました。 この曲でhadrienがソロを取ったのですが、16分のタイトなフレージングでpatitucciのようなアウトフレーズを織り交ぜたソロがきたので早くも昇天しました。

Pinky

なんか安っぽいエフェクトのピアノリフがミニマル的に変化しつつ展開していくのですが、 単調なピアノリフにdeanのワウの効いたフレーズが絡み付いて様々な表情を見せます。 marvinのドラミングが凄まじかった。ソロの時のツインペダルがさながらロックバンドでした。 クラブという事を忘れさせる迫力。

Old Solders

marvinの繊細なマーチングドラムから始まる。臨場感のある感じからゆったりとバンドサウンドへ入るスローナンバー。guthrie govan(ガスリーゴーヴァン)なんかも上手いですが、deanスライドチョーキングのピッチの良さに圧倒されました。耳に滑り込んでくるようなヌルっとしたレガートフレーズが心地よい。 hadrienがボリュームペダルに足をずっと置いていたのが印象的でした。 ハイポジションでのトーンが甘い。絶妙なフレージングで歌い上げ、そこにdeanの滑らかなギター乗り、エンディングのような壮大な展開へ 全体的に抑揚のない暗い雰囲気だったのが一転ダンサブルなビート。 こういう所でhadrienの動きが上手いと感じます。タイトでありながら決して単調にならない音の運び。 この曲はギターのメインフレーズが本当にかっこいいです。

Baby,What you want me to do

ポップで前ノリなアップナンバー hadrienのオクターブフレーズがなんだか新鮮でした。 ピアノがメインの曲でgerryのフレージングセンスが光ります。 Deanのブリブリとしたサウンドのカッティングが心地よい。 dean brownはフロントやセンターをよく使いますが、私はストラトタイプではリアばかり使ってしまうので、勉強になりました。

Philly man

途中のユニゾンがカッコいい(ボキャ貧) スリリングな展開でベースのウォーキングが全体に緊張感を与える。 この曲のソロはhadrienの化物感が凄まじかった。 16分の異常な音粒の揃い方 これを見に来たと言っても過言ではないレベルで、彼はピッキングが恐ろしく美しいです。

Freedom song

hadrienの和音の入れ方が上手い。 アンサンブルに厚みを持たせて、抜けてくる濁りのない和音。 ルートを追うだけのラインなのに装飾が美しい。間に織り混ぜる引き出しの多さは勉強になります。 結構こういう間の多い曲は動こうとするあまりバッティングしたり、余計な音が増えてしまいますが、hadrienは的確な音を当てて全体を包むようなライン。

アンコール

Just Do It

”we don’t have to talk about it” ”Just DoIt” この入りはライブでは定番みたいですが、やっぱりいいですね。 ライブに来ている感じがして堪りません。 私は沼地みたいな性格なので、こういった事を言わされたりするのが苦手なのですが、この時は自然と声が出ていました。もうワクワクして楽しかったんです。 deanのソロでinvitationのフレーズが出てきて、もうなんか居ても立っても居られないくらいにテンションが上がりました。 gerryのソロ時にhadrienが即座に反応してラン奏法フレーズを弾いていたのですが、 本当に反応が速い。 ちょっとした演奏動画なんかでも、よく相手のフレーズを聴いてるなぁとは思いますが、だからこそコードなどを入れる箇所も上手いんだろうなと。 一流プレイヤーを目の前で見る事が出来て本当に幸せでした。 あんな良い席取れたもんだから、これから先暫くは理不尽な目に遭っても文句は言えません。

まとめ

deanの観客を楽しませようというステージング、サービスがとても心に響きました。 弾き方から変わり者だなぁというのが出ていて、ソロの度にステージを左右いっぱいに使ってパフォーマンスをしていて、終演後も出口のカウンターで待ち構えてサイン会をしていました。 私はタイミングを逃して諦めて帰りましたが…。悔やんでも悔やみきれない…。

あとhadrienの胸板ですね。岩盤のような恐ろしい厚みで、シャツのボタンが弾け飛びそうなほどでした。 年々大きくなるhadrien…。もはやデビュー当時の美少年感なんて微塵も残っていません。 屈強なZ戦士でした。

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after

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今回はmayonesのjabbaV1本でした。 ピッキング位置はフロント、センターが多く、パッセージの速いフレーズでは肘を浮かせ、さながらトニー奏法という感じ。 これ、その前に観に行った櫻井哲夫さんも速いフレーズになると同じフォームでした。

やはり理に適っています。音を生むのに無駄がないフォームで、指先に全て凝縮されて、発音もとても揃いやすいんですね。

オススメです。 意外と脇を閉じずに弾き続けるのって疲れるんですけど、 hadrienの場合は筋肉に支えられているからなのか安定感が素晴らしかったです。

以上、筋肉のレポートでした。

次回Michael Manringでお会いしましょう! 今回の反応次第で、レポートするかは未定ですが…。

次は新しいベースの紹介か、改造のお話になるかと思われます。

では