ジャズベースの口説き方

ジャズベースとjaco pastoriusをこよなく愛する、Webライターによる改造日記。ジャズベースから好かれる男になるためのモテテクhow toを面白おかしく、真面目に発信していきます。※女性ではなくジャズベースからモテるためのブログです。

64年カスタムフレットレスとフラートーン

先日、早くも売れてしまった64年製ボディのフレットレスカスタム。 たまたまフラートーンを持ち歩いていたので、弾き比べをさせていただきました。

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引用元:デジマート

64年製とはいったものの、サーキットのポットデイトは65年だったり、指板が剥がされ、エポキシが塗布されていたり、ペグがフェンダーの自社製品切り替えのものであったり、ボディもリフィニッシュされていて、その上バックはほとんど素地の見えている状態で、フェンダーキメラジャズベースとでも表現しましょうか。謎のカスタムがされておりました。ブリッジからのアース線が取り払われていたので、そこは少し残念。

ピックアップはK&Tに換装。弦高も適正で、弾きやすい状態であった点は、素晴らしいです。 アンプ側はマークベースで完全フラットの状態。

サウンドはクリアでパワーもありました。 反応も良く、正直フラートーンを購入していなかったらこちらを購入していたと思います。 それくらいジャコサウンドを出す上では、申し分のない状態で、ボディの水分含有量が少なかったのかな、という感じで、腰高なコリコリとしたサウンド。

フラートーンに持ち替えて、同じフレーズを弾いてみるとフラートーンの方が、少しくぐもったような 印象を受けました。ただ、弦高もあって、テンションもそこそこある セッティングなのもあってか、低音の響き具合はフラートーンの方が迫力のある密度。

64年製の方は、K&Tの要素が大きいのか、かなり明瞭なトーンだったのですが、フロントピックアップの接触が悪く、フロントのみにした時の音量差が気になりました。 ブレンドもその影響で、なんだか変化が物足りない感じ。しっかりと配線しなおせば良くなる点だと思います。 これは完全にK&Tの特性なのですが、とにかくレンジが広い。

そして、トーンを絞った際に何故かフロントも0になってしまって、しっかりと聴き比べることができませんでした。 ボディはホーン部分辺りで接着されている3pcだと思います。この頃は大体こういったウィングみたいな接着のボディが多いです。

指板のエポキシは所々、小さなヒビ?亀裂のようなものが見受けられます。 元の指板がどういった感じのローズだったのかはわかりませんが、新しく貼られた指板のローズは近年のカスタムショップで見られるような淡い茶色。 見た目という点で、音には関係のない所ではありますが、ボディの貫禄との対比がすごい。

コントロールをもう一度しっかり見直せばかなり使える状態でした。 しばしばヴィンテージで話題になるリセールバリューという点では、現状売りに出されているヴィンテージと比べると高騰するものではありませんが、あの価格でヴィンテージのボディとサーキットが手に入るのであればかなりお得だと感じました。

フラートーンは、ネックのグリップが太く、指板もフラットなため、演奏性でいえばフェンダーで固めた64年製の方がプレイアビリティは良いと思います。 その他の点として、サウンドはまさにK&Tといった感じで、フラートーンの低音がグオーンといった感じだとすると64年製はガーンという感じ。

フラーの方が重心が重く、ウエットなサウンドで、64年製の方は重心が気持ち高くて枯れた感じのトーン。 ピッキングへの反応も良く、表現という面ではどちらも申し分ありません。どこを弾いてもしっかり返してくれるので、誤魔化しは効かない。

個人的に、このベースを手にしたら、とりあえずはペグを逆巻きへ交換します。でも軽量ペグにはしないかも。 ブリッジもかなり綺麗だったので、交換されているのかな。アース線もひきなおして、コントロール系は配線を全て繋ぎ直します。 ボディバックも素地のアルダーが剥き出しで、真っ白だったのでオイルだけ塗る感じです。 でもそれぐらいかなぁ。かなりお買い得だったと思います。

買われた方、趣味がこの上なく近いと思いますので、ご連絡ください。

もう一度弾き比べしてみたい。

相対的に自分のベースを見つめ直すことで、改善点が更に明瞭化されました。 先日、シンメイさんからご指摘を受けた点も合わせると今後の展望がより鮮明に、そしてお財布に打撃でしばらく別のベースは買えそうにない・・・。

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エポキシは確実に塗り直します。 これ、購入ハイ状態で、目を瞑ってきた所なのですが、折角のハカランダ指板も白濁したエポキシで台無し。 ハカランダの油分が滲んできていて、所々で黄変も見られるんですよね。

エポキシももう少し厚みが欲しいです。 流石にメイン機となるので、DIYは控えて、バーチーズさんにお願いしようかな。

そして、先日弾かせていただいたシンメイさんの64年製のグリップ感が気に入ったので、指板自体にRもつけて、ネック裏はオイルフィニッシュへ。

コンデンサーはオレンジドロップからセラコンへ換装。

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アース線も正しい位置につけ直します。

その状態で、弦高を落として、もう一度比べてみたいなぁと。

正直、現状のセッティングでも暴れる感じが結構楽しいんですけど、ジャコが弾き倒せないんですよね。 手持ちの71年フレットレスはベッタベタの弦高で、持ち替えたギャップが凄いので、少し合わせる形にしたいというところです。

それにしても64年製が買えちゃう値段なんだから、そりゃすぐに売れちゃいますよね。 メソさんからの情報で存在を知ったのですが、こういうヤバそうなベースはとりあえず弾きにいかないと市場から颯爽と姿を消してしまいます。

本当に良いベースだと思いますよ。

では