「本当に私のこと分かってるの!?」と喧嘩になってしまう苦い経験をされた事はありませんか?
- JB62とか75とか色々あるけどよく分かってないんだよな
- どれも一緒じゃん
- ヘッドの裏に謎のストラップピンが付いてる・・・(まさか昔の男に・・・)
私は、女の子に「髪を切ったの〜 」と言われてもどこが変わったのかさっぱり分かりませんが、
中古屋さんで転がっているJBを見つけると「お、ペグ替えた?」「補修跡、残ってるよ」なんてすぐに気付いてしまいます。
男なら過去なんか気にしないで包容力を見せろ!
という考えも勿論男らしくて良いですが、
ここでは敢えて、
「君の事は全部知ってるよ」
と知的さをアピールするチャンスに変えてしまいましょう!
今回、写真を入手する事に手間取って更新が遅れました…。一応出典をあげて一部お借りすることにしました。
そもそもエレキベースってなに?
最近はじめたばかりの人や、これからベースを持とうと思っている方もいるかと思われます。
そもそもエレキベースの歴史は他の楽器に比べるとまだまだ新しく、その始まりは1950年代になります。
(写真はWikipediaより)
ギターなどがエレクトリック化するにつれ、音量が大きくなる傾向があり、ベースもエレクトリック楽器として生まれ変わります。
(写真はThe Authority of FENDER BASS/著者今井康雅 株式会社シンコーミュージック 2016年4月第2版より)
みなさんも一度は目にした事があると思います。今ではFender Japanやその他メーカーによって当時のものを現代風にしたモデルがいくつか存在しております。
エレクトリックベースというもの自体はその前(1935年辺り)にも存在していたようですが、それは今回は置いといて・・・
Precision(プレシジョン)とは正確、明確なんて意味ですね。
これは他のブログでもよく書かれています。
それまでウッドベースという物が低音楽器としてはポピュラーで、勿論フレットなんてものはありませんから、文字通り音程は身体で覚えるんです。そしてそのまま音を出す楽器なので、当然大きなものになります。
人を1人運ぶ様なものです。
でもそれがもっと手軽に覚えられたら便利ですよね。
しかも持ち運ぶのも楽チン
今で言うスマホ的な感じですかね。
昔はショルダーフォンなんて言って、3kg近くある物を一部の人は使っていたらしいですよ。
そこからボタンをポチポチ・・・
今では液晶に触れて操作する・・・
ベースも現代では便利になりました。
コンパクトでアンプに繋げば大きな音が出て、しかも正確な音程を誰でも取ることができる!
それくらい画期的だったんです。
このブログはあくまでもジャズベースを口説くものですので、エレクトリックベースの誕生についてはこのくらいで・・・
PBとJB
そんな51年から6年経って、我々も知る現在のプレシジョンベース(通称PB)が誕生するんですね。
弾く時に肘の当たるエルボー部分にも斜めにカットされ、「角張ってて痛い・・・」なんてこともありません。
そしてプレベといえば
そう、James Jamerson(ジェームス・ジェマーソン)御大でございます。
モータウンサウンドは彼のこのPB、通称Funk Machineによって支えられていたんですね。
そういえば、ヘッド裏の謎のストラップピンはそれまでのウッドベースのような立てて弾く楽器からの以降の名残によるものなんです。
この写真では使ってないですけど・・・こんな感じで構えて弾く時の為です。
今では使う人も見かけないので、すっかり形骸化してしまった謎のパーツですが、ちゃんと理由があるんですね〜
さて、話はPBに戻ります。
他にも沢山プレベを使っているプレイヤーはいるのですが、中でも私が好きなプレイヤーである
もプレベを愛用しておりました。
Johnの写真のようにプレベにはピックアップがピックアップフェンスの下に2つ付いてます。
これは逆の磁極になっていてお互いにノイズを打ち消すハムノイズキャンセルの仕組みが使われています。
ごちゃごちゃ言うと分かりづらくなるので、
ノイズにはノイズをぶつけてブーーーーンなんていうノイズが減るって事です。
ちなみにブリッジに付いているのはミュート機構といってボンボン、と音を短く切るための工夫がされていました。
そして1vol、1toneのシンプルな構成です。ボリュームを上げれば2つのピックアップから一気に音を拾ってくれるんですね。
この辺がジャズベースと異なる点です。
そしてそして・・・
このブログの大本命でもある・・・
もっとも底の深い楽器(個人的に)
Jazz Bass誕生
キャーーー!!素敵ー!抱いてー!
見てくださいよ、この進化・・・
美しい流線型は体にジャストフィッッット!!
バランスの良いピックアップ配置!!!
ネックも細くて、パリコレモデルみたい!!!
セクシーですね。
究極的な芸術です。
これが現在2016年から56年も前には世に降り立っていたんですよ。
そして半世紀もの間姿を変えずに現在も多くのベーシストを魅了しているんですね。
ちょっと魅力について話し出すと3万字くらい書けてしまうので、グッと堪えて操作性やこれまでのベースとの違いに焦点を絞りましょう・・・
ジャズベースの特徴
さて、特出すべきは2vol 2tone
おい、ノブは2つしかないぞ!
そうなんです!これ二階建てのバスなんですよ。
バス(bass)ではあってもバス(bus)ではないですが、
とにかくこれはスタックノブといって、フロントピックアップとリアピックアップがそれぞれ独立した機構なんですね。
上がボリューム、下の黒い部分がトーンになってます。
これがFender Jazz Bassの60年の特徴です。
んんん?そんな年代によって違うもんなの?
そうなんです!これがジャズベースの最大の特徴なんです。
その詳細については次のエントリーで詳しく話していこうと思います。
(当初は一つのエントリーにまとめたかったんですが、思ったより長くなってしまいました・・・。)
何はともあれジャズベースという楽器は音色を沢山持ちます。
※画像はイメージです
フロントだけで使うと甘いトーン、それこそウッドベースやPBのような温かみのあるふくよかな音が出せます。
※画像はイメージです
リアだけにすると、抜けの良いダークで硬質なサウンド。それこそソロを取る時なんかは使う人が多いんじゃないでしょうか。
このブログの尊師であるジャコパストリアスのあのジャコトーンなんてのもリアピックアップで出す人が多いです。
(これについては語るべき点が多くあるのでジャコパストリアスに関するエントリーで深く触れていきます)
そして60年製の場合、それぞれにトーンがついているので、さらに高音域を絞って、輪郭のボヤけたサウンドを作ったり、トーン機構をスルーしてはっきりとしたサウンドまで作ることが出来るんですね。
勿論、フロントとリアのミックスもあります。
そしてそうすることでPBのように互いのノイズを消しあってくれるハムノイズキャンセルが機能するわけです。
単体だとやっぱりノイズは乗ってしまいます。
(現在ではノイズが乗りにくいタイプのシングルピックアップも出ています)
このようにジャズベースは1つの楽器から大きく分けて6つのサウンドが出せるんです。
これが現代でも幅広いジャンルに対応できる理由なんです。
何から買っていいか分からないよって人はまず、ジャズベースを手に取ってみてはいかがでしょうか。
きっと期待に応えてくれますよ。
そして、既にジャズベースをお持ちのあなた!
お目が高い!!!!!
ガンガン弾き倒してください!!
そしてボロボロになった時、唯一無二のあなただけのジャズベースが完成するのです。
これは私がガンガン弾き倒した結果・・・ではありません
弾き倒したように見えるようにレリック加工したものです。ズルいですね〜
これについては賛否両論ありますが、お手軽な改造でもあるので今度解説させていただきます。
では、また