素性の知れない人に告白をされて
即答で「YES」と答える世の中ならば、
私はこんなブログは書かないでしょう。
Jacoは言いました
「僕は世界最高のベースプレイヤーだ」と
また、ある時は
「それが事実だと証明できれば、自慢話にはならないんだよ」と
ジャズベースも試奏もされずに買われて家に着くなり
「え、この人はどんな人なの?歪ませるの?エフェクター20個はちょっと無理!ディレイエグい!私割とクリーン派なの!・・・なの!・・・なの!・・・ウョン、ウョン、ウョンョンョンョンョンョンピーーーーーーーーーーー」
と怖がると思うのです。
最近、掃除屋さんからWebライターになったのですが、
就職活動は並行して続けている最中でして、履歴書を書いている時に
「こんな偏った知識をアピールをするどこの馬の骨とも知れぬ男が自分に突然手紙を送ってきたら気味が悪くなるだろうな」
と悲しい事に気づきました。
そもそもどんな人間なのか、会ってもいない段階から「学生時代はずっと楽器をいじっていました(ドヤッ)」と言われても
それが文字通りいじる(触る)だけで、演奏なんかできません。なのかどうなのかはその人の物差しとなるものが不明瞭な以上、なんだか触れにくい情報だなぁと受け取られるかも知れない、
それからは少し謙虚に、
「私を物に例えるならば乾いたスポンジです」
と言えるようなスタンスを取るようになりました。
ということもあり、
そもそもお前はなんなんだ、と
Jacoの事ばっか書いて、
どうせ聞きかじった知識をひけらかしてるだけだろうと思われても仕方の無い状態ですので、
まずは私の過去の愚行をみなさんにお披露目して
「あ、こんな人なのね」
と、
なんとなく伝われば嬉しいかなと
前回に引き続き、所持ベースのご紹介と、主な改造点などを書いていこうと思います。
今回はFender Japan のフレットレスです。
写真は現在のボロボロの姿ですが、手元にきた時はピッカピカでした。
綺麗な状態のものはレリックの準備写真しか残っておりませんでした・・・。
ピックガードが最初から無いモデルです。
友人に安く譲ってもらってからメインでずっと使ってきた一本。
ただ、そのままではちょっとパンチがなかったので、配線やPUなど、全て改造を施しております。もはや残っているのはボディとネックに使われている木材のみです。
まずはレリックから
レリックというとちょっと抵抗のある方もいると思われますが、私の場合はモチベーションを上げるために、ステッカーなんかと同じ感覚でやっています。
バレバレのレリックは恥ずかしいのでなるべくリアルに見えるように、(といってもバレバレの素人工作なので恥ずかしい限りです)
様々な工夫を凝らし、今の姿になりました。
レリックの箇所は勿論Jaco Pastoriusのbass of doomを参考にしております。
エルボー部分とネックのジョイント部分、ミュートカバーの跡、フィンガーレストの部分、リアピックアップ上部などですね。
裏も
レリックは私の場合、400番などで大まかに全体の塗膜を削ります。
結構分厚いので、気にせずゴリゴリと
そして、端の部分のシーラー層が露出し始めたら番目を上げて、
最終的には1200番の空研ぎでやめてます
そうしないとテカテカのポリがある部分とレリック部分に差が出来てしまってわざとらしいので、
全体をサテン仕上げにするような感覚でやっています。
そして、レリック箇所は素地が出るまで600-1000くらいで根気よく削り、木屑が出たらやめて、全体で慣らします。
コツは力を入れないことです!
地のアルダー(もしくはバスウッドやアッシュ)が顔を出したら、水性着色などを刷り込んでいきます。
色の加減は感覚なので、お伝えできませんが、濃ければいいという訳でもありません・・・。
別のベースですが、真鍮のブラシで擦ったり色々と試行錯誤を重ねています。
その後は細かい部分を、
FenderCSでもやっている、キーホルダーを叩きつける方法でエッジ部分に傷を付けていきます。
全体をヤスリがけした工程はここで生きてきます!
塗膜が薄くなり、剥がれやすくなるので、ガンガンぶつけていきます。
あとは少し限られた状態ですが、塗膜が硬い状態であるときは彫刻刀でコンコンとノミのように削るとパリパリ剥がれて自然な感じに調整出来るのでオススメです。
レリックについてはもっとわかりやすく実演を通してまとめたいと思います。
まずは全体の紹介を・・・
とりあえず家に来てからやったのはメタルノブへ変更
ブリッジアースを太い線に替えた点です。
何故太いものにしようと思ったのかは覚えていませんが、多分60年製を見ていたら太くしたくなったのだと思います。
これは音には全く影響しません。
ブリッジ交換も兼ねてやった事は覚えています。
元々のブリッジが1本の溝切りサドルで、気に食わな過ぎたので、マイナスビスのスパイラルに替え、
レリック加工を施しています
錆びさせていますが、バネだけは調整に使えないと困るので、バネは新品のままです。
同様に、コントロールプレートと、メタルノブにも施し、
なんとかしっくりくる感じに・・・
この加工については音には変化がありません。
勿論、全てを酸化させてしまうとノイズが乗ったり、操作性が悪化しますので、
- コントロールプレートは表面のみ
- イモネジは上部のみ
- メタルノブは表面のみ
- スプリングは加工しない
- 調整ビスは過度にしない
ということだけは守っています。
今回は腐食液というものを使って、強制的に錆びさせていますが、人によっては塩水に漬けて放置、などやり方は人それぞれです。
腐食液
画材店などでも手に入ります。
500mlあれば十分です。捨てても良い大きめのタッパなどに腐食液を入れて、
あらかじめスチールウールなどで細かく傷を付けたパーツを漬けます。
10秒ほどで色が変わりますので、あとはよく拭き取って乾燥させれば使い古したパーツの出来上がり!
ただ、腐食液を使用する場合は注意点があります。
腐食液を使用後は流して捨てることができないので、消石灰で固めて燃えるゴミとして出しましょう。
間違ってもシンクや、排水口に流してはいけません!
全部錆びてダメになります。
また、地域にも迷惑がかかるので絶対に正しい処理を行ってくださいね。
コントロールプレートやブリッジプレートは新品のものだと小傷もなく、腐食液が浸透しにくいのでスチールウールなどで傷をつけるのですが、
ネジなどはすぐに浸透して、酸化が進みますのでお気をつけ下さい!
あとはペグを逆巻きに替えて気分だけは60-62年
ペグはレリックするならつまみ部分だけにしましょう。
つまみ以外はチューニング精度に関わりますので、下手な加工はやらない方がいいです。
あくまで見た目だけで、弾くことが前提ですので!
ハードウェアはこのくらいです。
レリックについては僕は基本的には肯定派ですが、
見た目も音も本物のビンテージが一番です。
所詮レリックはレリックです。
そして、やっておいて言うのも心苦しいですが、
レリックするならラッカーリフィニッシュした方が良いです。
5本くらいポリのレリックをやった私が言うので、もはや確信です。
ラッカーリフィニッシュもやりました。
しかし、
利点も挙げておくと、
ポリでもレリックで塗膜を薄くして、木材の剥き出し箇所がある状態でいると、木材が乾燥する事が分かりました。
擬似的な枯れたトーンは出せます。
ビンテージに比べると当然軽い感じになりますが、
やれたサウンドになります。
なので、
見た目を変えたい
リフィニッシュはお金もかかるので無理
リフィニッシュを自分では出来ない
レリックに謎の自信がある
削りたい
という方にはオススメです。
あとは配線関係に趣味が集結しています。
配線関係
買ったキャパシタは数知れず、、、
様々な文献を元に年代に則したキャパシタを探し、何度も付け替えてはああでもないこうでもないと一人頭を抱えておりました。
これから改造するぞ、という方は私が応援しますので孤独を
味わうことなく、楽しんでください。
以下は参考になれば幸いです。
至ってオーソドックス、まずやるならここら辺のパーツで間違いないだろうという物を選んでいます。
使用した配線はWestern Electricの1950年代のデッドストック品。
単線です。個人的には撚り線より単線の方が音に太さがあるように思えて好きなものが多いです。
あと、バラバラ散らないので配線が楽です。
単線はたまに折れますけど・・・。
Western Electricの配線材は最近だと楽器屋さんでも見かけるようになりました。
最近こういうビンテージ配線で種類を沢山抱えていて、メーター売りしているようなお店を探しているので、情報をお持ちの方は教えていただけると助かります。
Lenzの在庫が無くなってしまったので、もっと在庫を確保しておきたいのです。
とかいいつつ、
とりあえず現在のサーキットはこんな感じ
配線がウミヘビみたいで可愛いですね。
私は割と最短距離で繋ぐことに神経を注いでいて、ギリッギリの配線をしてしまうのですが、結論を言うと多少は余裕がある方が良いと思います。
見た目だけです。
コンパクトで洗練された感がでるので。
ただ、配線は極力ハンダ付けする箇所を減らす様にしているので、そういった部分ではノイズ軽減などに生きているとは感じます。
1本の線でハンダ箇所だけ皮膜を剥いています。
しかし、
ギリギリよりも余裕がある人の方がかっこいいですしね。
時間も、お金も、心も、常に余裕を持てる男になりたい・・・!
いつもギリギリな男の紹介でした。
ポットはCTSカスタムのヘソ付き250Ω
ヘソ付きなのは見た目が好きだからです。
完全な自己満足ですね。
トーンポットだけ通常のCTSにしています。
理由はヘソ付き3つ買ったら1つだけ不良品だったので、心が折れてしまったからです。
ポットも色々と種類があります。
アルファなんかがメジャーですかね。
最近は東京コスモスが気になってます。トルク重めです。オーディオ機器などでは使われているようです。
個人的に、ポットは操作感で選んでいます。
トルクが軽すぎず、重すぎず・・・。
CTSはなんだか当たり外れがあるというか、とりあえずの安心感はありますが、精度があまり良く感じられない点もあり、両手放しではオススメできません。
さて、キャパシタの現状の着地点はAjax blue moldedの0.1μFです。
2400円くらいでした。
0.1もあるのでモコモコな感じになるかと思いきや、意外と相性がよく感じました。
これは多分ピックアップや配線など、総合的な結果なので、単純にキャパシタだけのキャラクターではありません。
バンドサウンドに馴染むように考えた結果、0.1というのが今回はしっくりときただけの話です。
ただ、付けただけで音は変わります。
現在はCornell Dubilierのレッドダイムが欲しくて堪らないので週末は探し回ってます。
可愛いですね。
一時期気が狂った様に収集しておりまして、気づいたら手元にこれだけのキャパシタが
あるんですね。
ギターの改造を頼まれたりもするので、
一通りのモデルがあった方がいいだろうと集めました。
写真は一部です。もうちょい良いヤツは他に取ってあります。
キャパシタはカラフルな色と形が可愛いので、たまに使う機会がないようなアンプ用のものまで買ってきて、数値を測ったり、眺めたりしています。
あとはピックアップ・・・
これはもう選択肢はほぼ一つ
Seymour DuncanのWeather Reportしかありません。
これを持っていない事にはJacoに近づく改造なんて始まりません。
凄い感動しますよ。
(これはポットを通常のCTSに全部取り替えてみた時の写真です。)
これだったのか、みたいな。
届いた日は一日中Jacoを弾いていました。
パワーがあります。
ドゴッみたいな低音、
ドパァみたいなハーモニクス。
頭の悪い表現しか出来ないのが悲しいですが、
感覚的表現です。
わかりやすいようにFender USAの現行ピックアップも
ボドォみたいな低音、
ンァーみたいなハーモニクス。
伝わりますかね。(伝える気はあります!信じてください!)
しかし、こんなに改造してもJacoのトーンには何故か一歩足りないのです。
原因はおおよそ判明しています。
そのためにそろそろ取っておいた改造を進めようかと、
エポキシを
指板に
塗ってやろうかと
Coming Soon...
では・・・