ジャズベースの口説き方

ジャズベースとjaco pastoriusをこよなく愛する、Webライターによる改造日記。ジャズベースから好かれる男になるためのモテテクhow toを面白おかしく、真面目に発信していきます。※女性ではなくジャズベースからモテるためのブログです。

ベースブログの重鎮との会合

もう先週の話になりますが、このブログをはじめた理由と言っても過言ではない、むしろブログをはじめたきっかけとなるシンメイさんの所へお邪魔させていただきました。 今年の桜は長持ちだ、というこの時期の雑感。 | Do you do a “low life”?

心臓バクバクですよ。何度かライブなどお会いした時に挨拶させていただいたりしていたのですが、まさか本当に遊びに行けるなんて!

高校生の頃からずっと読んできたブログの中の人ですからね。 改造しようと思って検索するたび、現れるDo you do a ‘'low life’‘? Do you do a “low life”? なんなんだこの人は!とずっと思っていました。

欲しい情報が大体ここで見つかる。そして気になって他の記事も読んじゃう、というスパイラルに入って、毎日(本当に毎日)過去まで遡って読み漁ってました。 ジャパンビンテージ系のベースを買い漁ったのは、間違いなくシンメイさんのブログの影響です。 そして、「ヴィンテージにどこまで迫れるのか」これは最早看板企画ですよね。

長い前置きが始まります。

当時、金も知識もない私は、ヴィンテージに触れることさえ出来ず、シンメイさんのブログで紹介されているリプレイスメントを買ってみては、「多分これがヴィンテージってヤツの音なんだ」と勝手な想像で誤った方向へ歩みを進めるのでした。

中でも手が出しやすいパーツであるコンデンサーは、今では私が一番好きなパーツになっているのですが、当時買える唯一のパーツだったので、紹介されているものは片っ端から買っていました。

まるでヴィンテージを空想上の生き物かのように思っていた私は、楽器屋さんで「これシンメイさんが紹介してたヤツだ」と指を咥えながら眺めることしかできません。つまり何の指標も無しに改造をしていたんです。 そんな闇雲な改造では、良い音かどうかも分からず、YouTubeで62年製のジャズベの試奏動画などを聴きながら「よく分からん」と頭を抱え、部屋を埋め尽くす”よく分からないパーツ”に怯えながらコソコソと作業をしていました。 「ヴィンテージのジャズベースってなんなんだろう」という哲学じみた考えを持つようになった高校2年生の私は、その頃ジャコの奴隷でしたので、歪なトレイシーの肖像と歪なコンティニームを拵え、楽器屋へ勇み足で向かうことにしました。

楽器といえば渋谷、という考えから、ベースコレクションへ行ってみよう、と意気込み、電車の中では店員さんとのやりとりをイメトレ 「良いヴィンテージを出してくれ」そんな、どこの映画で覚えたか分からないような背伸びしたセリフを復唱し、いざ渋谷へ。 そしてベーコレの重い扉を開けたは良いものの、フカフカの絨毯(言うほどフカフカではない)にまず足をやられ、値札の0の数だけ殴られた気分になり、「早すぎた」と本能的に感じ取り、何も弾かずに退店。

基本的にNoと言えない日本人なので、ヴィンテージを試奏したら自動的に買う未来しか見えなかったんです。

あと、なぜかヴィンテージに触れたら死ぬと思ってました。

すっかり意気消沈した私は、クロサワ楽器で70年製の最悪買える価格のジャズベースを試奏したのですが、「これがヴィンテージ…?」という疑問を残し帰宅。

そのまま一年間、謎のトラウマを抱えてヴィンテージが益々架空の存在となり、好きな音出せばいい、という開き直りをして、ジャコへ近づこうと決心するのでした。

一年後にはすんなりヴィンテージを弾いて、聞き齧ったヴィンテージの知識や口コミを元に「貫禄アル雰囲気デ、トッテモ生鳴リ感ガイイスネ。ウーン・・・チョットカンガエトキマス」という求められていない感想を述べ、鮮烈のデビューを飾るのですが、それは置いておいて。

長い前置きも終わりです。

とりあえず、多感な時期にいつも読んでいたブログの中の人であるシンメイさんと色々あって、お邪魔させていただく運びとなりました。

お部屋に通してもらうと「あーこれ知ってる!」と心の中で叫び続けている状態で、とりあえずシンメイさんが渡してくれるベースを弾いては感動するばかり。感動しきりで写真とか完全に忘れてました。

持参したフラートーンのB.O.Dの改善点を教えていただき、色々とこの先のカスタムも明確になりました。

あと64年製のジャズベースが最高で、手に凄く馴染む上に嫌味な所が何もない。 というかあるベースすべてがベストコンディションと言っても良いくらいに状態が良くて、店で弾いてきたヴィンテージのセッティングはあくまでも指標にはなり得ないと感じました。

62年製とかずっと憧れていたのに、緊張でろくに弾けず、完全にベースに弾かされている状態。 なぜか77年製のジャズベが一番楽しくて、慣れないスラップが気持ちいい。もう完全にマーカスでした。

ジャズベ馬鹿一代の私は、他のタイプのベースには恐ろしいほど疎く、この日はノンリバースのファイヤーバードとスティングレイ、初期フォデラも弾かせていただいて、経験値がグーンとアップしたのを感じたのでした。

そしてフィリーズのキャップを見事に忘れ、アイデンティティを失いながら帰路へ。

いやー、感動が大きすぎて記憶が物凄い速さで消え去ってしまいそうなのですが、もっと勉強しようと誓ったことだけはしっかり覚えています。 ジャズベだけじゃダメね。このブログではジャズベを中心に書きますが、色んなベースを弾いた上で、やっぱりジャズベ、となるように経験を積んで行きます。

謎の意思表明とともに、次回は既に売れてしまった64年製のフレットレスカスタムの試奏レポートとなる模様です。 購入された方、良ければもう一度弾かせてくださいませ。連絡お待ちしております。

では